私は何も考えない

人生詰んでるオヤジが、どうでもいいこと、いい加減なこと、つまらないこと、くだらないこと…を書き連ねるブログです。

「初恋ゾンビ」雑感(第96話「それぞれの色模様」)

前回(第95話「ヤマガールには気をつけて」)は、指宿クン回でありました。
女の子している指宿クンは、やはりとても可愛いのである。
 
今回は、「イブ推し」の私としては、とても気になる回であった。
今回のポイントは2つ。
1つは、朱々子の疑問。
朱々子は、タロウと指宿クンとの仲を取り持つ作戦の中で、ふと疑問に思う、「タロウが過去に指宿クンとの間にあったことを思い出せば、それで済むのかな?」と。いいところに気付いたのである。このとき朱々子の頭の中には江火野さんのことが浮かんでいるが、実際には違う。朱々子はイブの存在を知らないので、これは無理のないところ。
 

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もう1つは、朱々子 の「好きな人とかいる?」の問に対するのタロウの「(人は)いない」の回答。

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もちろん他にも、イブののろけ話とか、タロウの活動がイブに反映されることの再確認とか、いろいろあるが、まずは上の2点だと思っている。
 
最後、崖から落ちたタロウ、次回どうなるか?
崖は急そうだし(絵的には殆ど垂直)、そのまま降りると二次災害は確実。一つの可能性として、指宿クンと朱々子は迂回して救助に。
そして、イブは?
今回、イブの行動(休息?)がタロウと同期しているという話題が出た。そして、イブがタロウにキスを試みた件。これらは次回への布石?そして、文化祭の準備において「イブが物体に触ることができた」、という話は、ただ徒になされたとは考えにくい。
例えば、イブは、タロウの危機に際し、意識を失ったりせずに(指宿クンがイブを「起こす」のもアリか?)、タロウを助けに行く、という展開が考えられるかなと。タロウの危機を目の当たりにして、イブの自意識が高まり、イブはタロウに「触れる」ことができるようになる。そこに到着する指宿クンと朱々子。…という筋書きを期待してしまう、イブ推しの私としては。
 
もちろん、タロウが滑落により気を失い、それに同期してイブも寝てしまう、指宿クンは崖を命からがら降りてタロウの下に駆けつけ、タロウを蘇生させる、なども考えられる。今さらマウストゥマウスとかはして欲しくはないけれど。
何れにしろ、今後のストーリーに影響する「衝撃展開」であることは間違いない。
 
ちなみに、何故私はイブ推しであるかというと、それは、イブがラムに似ているからではなく、「イブ」という存在そのものが儚いからである。いくら自我を持っていようとも、イブは不安定な存在であり、いつ、何を切欠に消えてしまうやも知れん。かてて加えて、イブは実にピュアで、とてもいい娘である。であるならば、イブが「存在」している間に、イブの「想い」を遂げさせてあげたい、そう思う次第。
 
※追記:下記ブログを読んで、「そうか、滑落のショックでタロウにイブが見えなくなる」展開もありか、と気付かされてしまった。この場合、イブは「そうなってもタロちゃんは、私のことを探し出してくれる」と信じているし、タロウもそうするだろう(コミックス第8巻「第74話 ボクらの居場所(仮)」参照)。…ん?この場合、タロウは、指宿クンに助力を求めるだろうし、そうすると、指宿クンの中では更に複雑な思いが…案外これが本命かもしれない。
 

「初恋ゾンビ」雑感(第90話「ハッピーエンドください」)

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タロウは少しばかり朴念仁の面もとあるが、むしろ、イブにゾッコンで、他の女子は眼中にないといったところかな、少なくとも表面的には。
イブにあの衣装を着せたのは、間違いなくタロウである。タロウは、江火野さんとのシーンが頭から離れない、というのも当然あろう。だが、あのシーンをイブと演じてみたかったのではなかろうか。

しかし、イブにゾッコンにしては、いや、ゾッコンだからこそか、タロウ母があのシーンをPCで再生しようとすると、全力で回避しようとし、それはまるで浮気を見つかるまいとしているかのよう。こんなシーン、前にもあったような…
そして、ただ、イブが例のシーンを観ていない、ということの真実にいつ気付くか。

ナストが気にするから、というもっともらしい理由で件の画像の露出は避けられ、イブとデートする必要もなくなったが、イブの衣装を見てしまったタロウは、結局出かける。この姿を見たら、そりゃあ一緒に出掛けざるを得ないだろうと。

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そして!デート先で、まさかのキスシーン!!未遂だけど。
この素晴らしい見開きページは、「初恋ゾンビ」始まって以来最高のシーンであることは、間違いない。ぜひカラーで見てみたい。

しかし未遂なのだ。

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イブがタロウにリアルでキスできなかった理由は、タロウの方にしてみれば不意打ちで、平たく言えば「心の準備ができていない」状態だったからなのではなかろうか。
もしかすると、お互い本気でその気なら、触れることくらいはできたのかも知れない。
タロウは「べつにそれでもいいや」と思い、そして「いつかできたらいいのに…」と思う。これは現在のタロウの本心であろう。
では、これからは、イブを実体化させる方法を模索する、という流れもアリか??そしてそれ(実体化)は可能なのか?可能であったとして、実現したらそのときは???

 

この物語は、「初恋ゾンビとしてのイブ」という、実体のない存在をめぐる物語でもある。
そのためか、其処此処かしこで寂寞とした雰囲気が漂う。遊園地の回の観覧車での二人のシーンといい、今回のラストのコマといい…
ドタバタとした中に、フッと、こう、もの寂しげなシーンが現れる。イブとタロウが幸せそうにしているシーンが特に。
この雰囲気も、自分にとってのこの作品の魅力の一つだ。

 

ところで、しつこく「うる星やつら」との関連について。

以前も書いたが、イブと「うる星やつら」のラムが似ているな、と感じた瞬間から、脳内では、イブのセリフが平野文さんのラムの声で、そしてイブの「タロウ」というセリフが「ダーリン」に勝手に変換されてしまうわけだが(最近はラムというと別のキャラを指す場合が多いらしいが、私としては、ラムは圧倒的に「うる星やつら」のラムである、ちなみにレムは某ドリームハンター)
そう思ってみると、タロウのセリフは古川登志夫さん演じる諸星あたるで再生されて違和感ない。
ただ、タロウと諸星あたるは、性格的に、少しだけ違うけれど。
うる星やつら」は、ラブコメの側面もあったけれど、基本はSF何でもあり系ギャグコメディであって、ラムとあたるの関係は、確かに軸にはなっているけれど、匂わせるだけで表面的にはあまり出てこない。
初恋ゾンビ」は、「うる星やつら」のいわば「ラブ」の部分を抽出したような、そんな物語のようにも思えてしまう。

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少年サンデーコミックスうる星やつら第3巻PART9「君待てども」より


ともあれ、次回からは新展開とのこと、いろいろダイナミックな動きがあったわけで、期待大、である。

 

 

「初恋ゾンビ」雑感(第88話「白日の少女」)

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ここ何回かの「初恋ゾンビ」は、ストーリーが一気に核心に迫ってきて、なかなかに目が離せない事になっている。(正直、少し前までの「指宿クン両親編」は、少々タルかった)

 
自分の出番が終わり舞台から降りたタロウはイブと再開し、イブが劇の途中の記憶がないことを知る。これで、タロウは、自分の気持ちの変化がイブの存在に直結することを再認識したか。
舞台袖でのタロウのイブに対する反応は、まるで浮気がバレたかのよう。

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ところで、前回の最後で、指宿クンが女の子であることが江火野さんにバレ、これは回避できないもよう。
しかし、江火野さんの機転により 、駆けつけた他のクラスメイトに指宿クンが女の子であることがバレてしまう最悪の事態は回避される。

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いや違う。

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そして最後、江火野さんと指宿クンの会話。
江火野さん、タロウの初恋の人が指宿クンであったと理解、その上での指宿クンとの会話にて、指宿クンが「自分と同じ」女の子であることを、敢えて確認する。これは、指宿くんをはっきり恋敵として認識したということなのであろう。
そしてまた、指宿クンも、覚悟を決める。
一種の宣戦布告である。
ただし、江火野さんも、指宿クンも、いいコなので、エグい展開にはならない、…そう信じたい。
…こうして一気に物語が動き始め、次号へ!…となるわけだが。
 

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初恋ゾンビ」でずっと気になっているのが、「イブの原型は指宿クンであって、タロウの初恋の人は指宿クンのはずだが、いま現在、本当にそうなのか?」という点であるわけで。
タロウにとってイブは、第69話「遠い空」に示されるように、イブ自身がタロウの初恋の人(またはそれ以上の何か)になっているのであろうことは、容易に想像できるし、それを裏付ける場面は、物語中、至るところに登場している。
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そして、現在のイブは、タロウが初恋だとしていた(現在のイブの原型となった)過去の指宿クンとも、現在の指宿クンとも異なる存在であることは間違いない。
 
これは、イブが自我を持ったことに関係するのだろう。そして、イブが自我を持ったことは、タロウからイブへの気持ちの結果なのか、あるいは、切欠はそれであったにせよ、イブがタロウへの想いを募らせていったからなのか。
 
私としては、イブ、指宿クン、江火野さん、何れもいいコなので、それぞれ幸せになって欲しいと思う。そういう未来はあるのだろうか。
 
…しかし、タロウ、何気にハーレム状態だな。
 
以下、8/5追記
今回の話で、江火野さんが指宿クンを恋敵認識したとして、しかし、本当のライバルは、眼前の指宿クンではなく、タロウによる指宿クンの幻影であり、今や自我を持った存在となったイブなのだ。
現状では、江火野さんは、そのことを知る由もないが、いずれ知ることになるだろう。どういう形でかは分からないが…
 
なお、人吉クンによる「江火野さん失恋ゾンビ化問題」は、人吉クンのビビリのお陰で解決したもよう。
しかし、これで安心してはいけない。何といっても江火野さんは素敵な女の子である。第2、第3の人吉クンが現れる可能性も…

 

 

 

TRANSFORMER-UPGRADED VERS

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「初恋ゾンビ」雑感(第87話「あなたはどうして」)

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前回で、江火野さんが舞台に上がり、お相手の人吉クンはというと、これがビビってしまって舞台に上がれない。
練習していなかった(できなかった)ことも要因の一つなんだろうな、なんだかんだで舞台は緊張するし。それに相手が初恋の相手、江火野さんその人だし。
人吉クンの代わりに舞台に上がることを決意するタロウ。決意?いや違うな、このときのタロウは、「矢も盾もたまらず」という方が正しいのではなかろうか。
そのときタロウの胸中には、江火野さんに対する様々な想いが去就する。タロウは、つまり、江火野さんとの間の「幼馴染の壁」を超えてしまうことを恐れていたのだろう。「…誰とでもいいだろ、こんなたった一言の劇なんて」というタロウの呟きは、自分自身に言い聞かせるためか。

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舞台に立つタロウの心は、完全に江火野さんの方を向いていた。イブが眠ってしまっていたことがその証。
思いがけないタロウによる代役を、満面の笑みでもって迎える江火野。乙女の幸せの瞬間である。
そして、その気持を抱きながら、江火野さんは舞台から降りる。ここ、実に、実に、良いシーンである…
…今回の、ここまでの、ページ数にして10ページ足らずの一連の流れは、正に神がかっているとしか言いようがない。ラブコメ史に残すべき名シーンであると思う。江火野さんとタロウとの関係の明らかな変化が、絶妙に表現されている。
…さて、その様子を見て心中穏やかでない指宿クンは、次が出番にも関わらず、控え?に向かう。指宿クンは、イブの様子を見て、タロウの変化に気づいたのだろう。何か気持ちを落ち着かせようとしたのだろうか。ところが、その姿を当の江火野さんに見られてしまう。
控えで江火野さんの見たものは…コルセットを外している指宿クンの姿。「お、女の子?」
衝撃的な展開である。
指宿クンが今まで隠し通してきたことが、よりによって、最も(いや2番目か?)知られたくない人物に、逃げようがない場面で発覚してしまった(本当に逃げようがなかったかどうかは、次回を待て!)。
しかし、前回の話で、江火野さん自身が「指宿くんが女の子だったら…」という話をしていた直後のこの展開である。これはやられた。
 
ところで、前回のブログにて、タロウ、指宿クン、江火野さん、の関係を図にしてみたわけだが、それが今回でこう変化した。前回からの変化部分を赤で示している。

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これは、実質的には、こうなるだろうと。

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江火野さんは、前回で指宿クンに「だって指宿ちゃんは素敵な女の子で、タロウは絶対好きになる。」と発言していることから考えて、指宿クンが「女の子」と発覚してしまった後は、恋敵として認識されるはず。でも、江火野さんはいいコだから、そうは考えない気もするが。
それより問題なのが、タロウとイブの関係である。
もし、今回、イブが眠ってしまったことから分かるように、タロウの気持ちが江火野さんに移ってしまえば、イブは消えてしまいかねない。一方で、イブは、本来ならば持たないはずの自我を持ってしまい、あまつさえ、実体として存在できる可能性も出てきた。
自我を持ったイブは、その存在の由来から、タロウの心が江火野さんに移り自分が消滅するようなことになっても、笑顔で送ってくれるだろう(少なくとも外見上は)。
今回、タロウのイブに対する反応は、描かれていない。劇の対応でそれどころではなかったろうし、また、イブもタロウの近くにいなかった(この辺の、自然にイブをタロウと物理的に引き離す描写も、地味ながら秀逸であると思う)。

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さて、タロウはどうするか。そして秘密を知られた指宿クンは?
以下、次回を刮目して待て!
なんて。

 

 

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「初恋ゾンビ」雑感(第86話「今、精一杯」)

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すごい、指宿ロミオ、江火野ジュリエット、これは完全に宝塚の世界。
しかも、女役の方が逞しく、男役の方が華奢。朱々子でなくてもドキッとしてしまう。

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それはともかく。
今回のラストで、江火野さん、指宿クンの言葉に触発されて、遂に本音、というか、本音の一部、いや、彼女自身が自覚的な本音の部分をタロウにぶつける。
不器用だけど、これは江火野さんからタロウへの告白。タイトル通りの「いま精一杯」。
ラスト、珠玉の一枚絵での、吹っ切れたような江火野さんの笑顔が今回のクライマックス。
タロウ、江火野さんのこの精一杯にどう応える?
 
ところで、この物語の3人の主要人物、タロウ、指宿クン、江火野さん、今話までは、それぞれ自分の本当のことを隠していた。タロウはイブのことを、指宿クンは、自分が女であることを、そして、江火野さんは、自分の気持ちを。まあ、イブのことは(タロウがイブを好き)、指宿クンは気付いていたようだが。
その一角が、今回の話で崩れた。
 
図にすると、こう。
まず、いままでは、こんな感じ。
いわゆる「三すくみ」状態ですな。危ういながらも均衡が保たれていた。

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それが、今回の話で江火野さんのタロウへの告白でこうなって、3人の間の均衡が崩れる。

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現段階でタロウがイブにゾッコンであることを考えると、これはつまり、こういうことかと。

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ともあれ、タロウの修羅場突入モードが見えてきたわけで。
指宿クンも、色々とはっきりさせないとならない展開に突入。
そして、人吉クンのゾンビが失恋ゾンビにでもなった日には(なるだろうな、そう遠くない将来)、タロウの修羅場はとんでもないことに。
 
とりあえず、次話、舞台上で何が起こるか、刮目して待て!
なんて。

 

 

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少年サンデー連載「初恋ゾンビ」雑感

最近の週1の楽しみの一つである、少年サンデー連載の「初恋ゾンビ」、連休明けの最新話は、生徒会長選なのである。
で、タロウ達にとって最悪の人物である「みさを」が現状当確で立候補してしまい、「みさを」の当選を妨げるべく対立候補を探すのだが、その条件が「女の子の票が取れる、モッテモテの男の子」。
…って、そんな怪しげな奴(恋ヶ浦某)に頼まなくても、身近にいるでないの。他でもない指宿クンに立候補してもらえばいいじゃない、と、思わず考えてしまった。

 

だが、私としては生徒会長選も面白そうだが、それより何より、イブの変化の方が気になるわけで。
イブは、タロウの意思を離れ、自分の装いを自分で変えることができるようなった。自身の自覚なく。ますます一個の人格としての存在感を強固にしているわけだ。
一方、タロウにはイブがまだ見えている。ということは、取りも直さず、タロウの初恋の人が幼き頃の指宿クンであることを示している。しかしながら、いま、指宿クンが実はタロウの初恋の人であることをタロウが知ってしまったとして、タロウの心は指宿クンに向かうだろうか。
これは難しいのかもしれない。
つまり、イブが一個の人格としての存在感を強めるほど、その人格は、本体であったはずの指宿クンの人格との差異は広がっていく。いや、むしろ、イブが人格を獲得し始めたその頃から、イブは指宿クンの単なる 幻影ではなくなっている、といった方が正確かもしれないが。そして、イブはそれこそ四六時中、タロウと一緒に生活し、また、イブからのアプローチも極めて積極的である。
これに対して、指宿クンのアドヴァンテージは、実在の人間である点以外、今のところ思いつかない。
その上で、もし、タロウがイブに「触れる」ことができるようになったら、どうなるか、など、今後の展開の興味は尽きない。

 

ところで、特に最近のイブを見ていて、妙にもやもやする気持ちがあった(変な意味でなく)。デジャブというか、何となく懐かしいというか。
で、先日、フト、イブという存在は、私のラブコメ的人格(?)の源流である女性とイメージが重なるのだ、ということに思い当たったのである。その女性とは勿論、この人、もはや古典的傑作といえる「うる星やつら」のヒロイン「ラム」、である。

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人格を獲得したイブは、電撃こそ出さないけれど、空中を漂う女生徒であり、タロウにも積極的である。この「空中を漂う女生徒」という設定は、異世界モノの作品ならともかく(うる星やつらも、半分くらい異世界が混じっている気もするが…)、高校生の日常を描いた作品では、珍しいのではなかろうか。あ、同じサンデーに連載の「境界のRINNE」も空中を女生徒?が漂っているな、奇しくもRINNEはうる星やつらと同じ高橋留美子先生の作品であるところがポイントか(何の?)。

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イブがタロウのことを「ダ~リン」と呼んでも違和感無さそうだし、もし「初恋ゾンビ」がアニメ化した際には、イブのCVは、平野文さん演じるラム的な、少し舌足らずでクセが強い声優さんにやってもらいたいものである。

 

初恋ゾンビ 7 (少年サンデーコミックス)

初恋ゾンビ 7 (少年サンデーコミックス)

 

 

「ど根性ガエルの娘]の件、雑感

Twitter界隈などで話題になった「ど根性ガエルの娘」について、まとめ記事などでの推奨(?)に従い、第15話を読み、第1話を読み、そして、田中圭一氏の「ペンと箸」(これはKindleにて購入)の吉沢やすみ回を改めて読んでみた。

ど根性ガエルの娘」は、極めて大雑把に要約すると、崩壊家庭もので、吉沢やすみ氏の長女の大月悠祐子女史の視点で描かれている。一方、「ペンと箸」の件の回は、吉沢やすみ氏の長男、大月女史の弟である康宏氏の視点で描かれている。「ペンと箸」の方では、姉のことについては、一言しか触れられておらず、姿は描かれていない。「家族で賑やかに食べる」焼肉の行でも、姉の姿は描かれていない。

そこで思ったのは、この件で田中圭一氏も相当のリスクを背負ったな、と。

「ペンと箸」は、漫画界の大御所のご子息に取材を行い、親である漫画家さんとの間の話を、食の話題に絡めて描写するというもので、どの話もいい話的に纏められている。けれど、今回の件で、内容にかなりの欺瞞が含まれている可能性が明らかになってしまった。

つまり、「ペンと箸」の吉沢やすみ回が欺瞞であると明らかになってしまったため、他の回も、本当に額面通り信じていいのか、いい話として納得して読んでいていいのか、分からなくなってしまった。こうなってくると、一種のドキュメンタリとしての役割もあったはずの「ペンと箸」の価値も、あやふやなものとなってくる。

「ペンと箸」は、そういった、作家と家族との間のギスギスした関係を描くものではないと思うし、田中圭一氏が吉沢家の事情をどこまで知っているかも分からない。仮に知っているとしても、「ペンと箸」は、いい話的にまとめる必要があっただろうことは、十分に理解できる。

田中圭一氏は、図らずもババを引いてしまったのかもしれない。

 

ど根性ガエルの娘 (1)

ど根性ガエルの娘 (1)

 

 

 

田中圭一の「ペンと箸」: -漫画家の好物- (ビッグコミックススペシャル)