David Bowie逝去
巨星、墜つ。
David Bowie氏が2016/1/10に逝去した。満69歳、死因は癌だそうである。1年半前から闘病生活とのこと。
新作アルバムBlackstarのリリース直後の死であり、やはり闘病生活の中で最期の作品と自覚した新譜が発表されたことで安心したのであろうか。
私は、CDを数枚所有し、2004年の日本公演を武道館で観た程度の人間であり、それ程熱心なファンというわけではない。それでも、帰宅してアルバムZiggy Stardustを再生し、冒頭のFive Yearsを聴いた瞬間、不覚にも涙してしまった。
David Bowieという存在は、中学~高校くらいに自分が所謂Rockに目覚めてから常に傍らにあったものであり、いわば「当たり前」の存在であったわけだ。その存在が無くなった、ということなのだ。
寂しいね、やはり。寂しいし、悲しい。
いま、遺作となった…いや、おそらく遺作として制作されたアルバムBlackstarをiTunes Musicで聴いている(CDは、Amazonでは既に在庫切れ状態)。…なんと…儚い楽曲たちであろう。これは間違いなく、自らの死を悟った上でつくられた曲だ。もちろん、聴く側の心理的なバイアスがかかっているのかもしれない、…それにしても、だ。
この記事は、本当は別の事柄に託つけて書こうと思っていたのだが、Blackstarを聴いてしまったので、もうそれはできない。できなくなってしまった。
David Bowie、肉体は滅んでも、魂は永遠。R.I.P.
グラスを割ってしまった。
食器洗い中に、ワイングラスを割ってしまった。グラスを洗い中に手が滑り、10cmくらいの落差でもってシンクの底に当たり敢え無く割れた。あっけないものだ。
特に高価でもなく、特別な思い入れがあるグラスでもなかったが、10年以上使ってきたものなので、残念ではある。
実はこのグラスを買った後にもう一つワイングラスを入手したのだが、それは、入手してから半年も経たないうちに、これも食器洗い中に割ってしまった。だから、今回割ったグラスは、生き残っていた初代のグラスということになる。
昨晩、ワインを飲もうとして、このグラスと、最近入手しお気に入りで使っていたグラスと、どっちを使おうか迷い、久し振りに古い方を使ってみようと思ったのだ。そして、グラスを眺めて「このグラスもけっこう汚くなったな、そろそろ新しいグラスを買おうか」などと考えていた。
それが良くなかった、…良くなかったというより、伝わるのではないかな、こういう気持ちは。いやそれ以前に、グラス自身が寿命を感じてこうさせたのでは、などと考えてみたり。
もちろん、グラスに意思があるわけではないので、単なる妄想ではあることは言うまでもないが、こういうことは結構ある気がするし、こういう考え方自体は悪くないと思っている。
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うる星やつら、ラムの等身大フィギュアだっちゃ!
うる星やつらのヒロイン、ラムの等身大フィギュアが発売される。
税込価格100万円、限定50体とのこと。
100万円とは恐れ入る価格であるが、全高160cmのフィギュアに磨きと彩色を施すのは大変な作業だと思うので、妥当といえば妥当なのかも。
しかしこれは、当時リアルタイムで原作を読み、アニメを観ていた人達が、このくらいの金額を拠出できる年齢になったということでもある。原作の連載が開始されたのが1978年、TVアニメの放映が開始されたのが1981年、今から35年ほど前であり、当時高校生だった人は現在50歳前後、そこそこの収入を得ている人も多いと思われる。
アニメ版メガネよろしく、うる星やつらに、そしてラムに惚れぬいた人ならば、ぜひ所望したいと思うだろう。
かくいう私も、当時うる星やつらに、そしてラムに「やられた」1人であり、コミックス10巻くらいまでなら、任意の一コマを見れば、それがどの話のどのコマか言い当てることができたし、初の劇場版「オンリー・ユー」は、誇張ではなく映画館で数10回、観た。オンリー・ユーは、うる星やつらの映画としては、最高の作だと思う。映画としてはビューティフル・ドリーマーの方が上だと思うが、オンリー・ユーは、うる星やつらの魅力、ラムの魅力が詰まっている。
なので、置く場所さえあれば、是非欲しい一品ではある。
やはりね、等身大フィギュアともなれば、置き場所には相当気を使わざるを得なく、私の家にはとてもそんなスペースは無いわけで。そして、100万は大金であり、なかなか決心が要る。覚悟が足りないかも。
フィギュアでなくても、ホログラムとかで発売されないかな、3Dラム。この辺は、初音ミクあたりの方が早そうではあるが。実体としては台座だけがあり、電源を入れると台座の上の空間に3Dのラムが浮かび上がり、そして喋る。…技術的には、まだまだ先だろうな。
ARなら、現状の技術で可能なのではなかろうか。専用のゴーグルを装着すると、所定のマークに対してラムの3D画像が表示され、そして喋る。プログラムにはSiriっぽいAIが内蔵され、会話っぽいものが楽しめる、とか。
仕方ないから、ラムのカプセルトイで我慢するか。
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2016年、明けましてガルパン(注:若干ネタバレあり)
2016年、明けましておめでとうございます。
…というわけで、新年早々、「ガールズ&パンツァー劇場版」の極上爆音上映を鑑賞してきた。
場所は立川・シネマシティ、時間は昼の部。
何故わざわざ元旦に、と思われるかもしれないが、極上爆音上映を都内唯一実施しているこの立川シネマシティにおいて、昨年末から新年にかけて、この日しか空席が無かったからなのである。
この映画を最初に観たのは、新宿バルト9であって、このときも、音響はなかなか迫力のあるものであった。しかしながら、この記事
を読んで、「これは絶対に行かねば」と思った次第である。
館内に入り、スクリーンの方に目をやると、まずスクリーンの両側にスピーカユニットが1基ずつ、スクリーンの中央下にサブウーファユニットが1基、設置されているのが分かる。サブウーファは、同館の解説によると、Meyer社の1100-LFCという製品を2台、使用しているとのこと。46cmスピーカ4発か。
スクリーン両側のスピーカユニットについては、ちょっと分からない。大きさから推測するに、同社のMILO-120とかかな、と思うけれど、あくまで推測である。サラウンド用のスピーカは、確認していない。
何れにせよ、スピーカシステムは、正にコンサートホールで使用するそれである。超映画館級というところか。
で、実際の音響だが、…うむ、腹に来る。
そして、確かに大音響なのだが、聴いていて辛くない。高域から音として感じられる限界の超低音まで満遍なく再生されている感じだが、耳に優しい。スピーカユニット全体のレンジが広いので、余裕を持って再生できているということであろうか。歪成分が圧倒的に少ない印象。
カール自走臼砲の砲撃による「ずどん!」という着弾音では館内の空気が震え、また、各戦車のロードノイズによる音にならない超低音が足裏から伝わってきて、臨場感もたっぷりである。
後半の見せ場の一つである、ウサギさんチームの機転により観覧車が暴走するシーンで、観覧車がM3の砲撃により軸から外れて転がり始めるシーンなど、観覧車のフレームが軋む音、大小の破片が落下する音、ゴンドラが地面に叩き付けられる「ごわん」という音などが渾然一体と、かつ、それぞれの音がしっかり分離して再生され、その迫力たるや恐怖を覚えるほどであった。まぁ「恐怖」は脚色だが。
そんなわけで、本日は、立川まで出向いて極上爆音上映を鑑賞しに行ってきた甲斐が、十分すぎるくらいあったわけである。そして、一度この極上爆音上映を体験してしまうと、これから映画館で他の映画を観る際に物足りなさを感じてしまうのではないかと、心配したりもするのである。
惜しむらくは、上記の記事の中で「戦車内の会話シーンは、戦車ごとに全て反響を変えている」と述べられているが、私にはちょっと認識できなかった。まだまだ耳の鍛錬が足りないということか。もう1回観れば、戦車ごとの反響の違いが分かるかも。
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以下、余談。
上記した観覧車のフレームが暴走するシーンは、映画「1941」中のシーンのパロディらしいのだが、私は不勉強にしてこの映画を観ていない。
しかしながら、このシーンを観て、妙な既視感を感じたことも事実。何か、ずっと以前に観た、手描きセルの時代のアニメに、こんなシーンがあったな、と。
で、思い出したのが、「うる星やつら」TVシリーズ第138話「魔境スペシャル!面堂邸の財宝を探せ!!」。
こんなシーンである。
観覧車のフレームが軸から外れて地面を転がり始めるまでのシーンが、フレームの鉄骨の1本に至るまで動画で描き込まれていて、当時、大変に驚いた記憶がある。
余談その2。
そう言われてみると、CV33がジェットコースターの軌道を疾走するシーンも、「うる星やつら」のこの回に似たシーンがあったり。
あと、これとか。
単なる偶然か、それとも、これらのシーンも映画「1941」にあったのかな?
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間取りと寝心地と本能のようなもの
少し前に、こんな記事
渋谷で150㎡のワンルーム “one and only” な夢の家【cowcamoマガジン】
を見て、すごいなー、と思うと同時に、自分が今の部屋に引っ越してきてからのことを思い出した。
今済んでいる部屋は、元々6畳間×2の2DKだった部屋を、2つの6畳間をぶち抜いて1つの12畳間にした1DKなのである。
1人で暮らすには十二分な大きさで、余計な仕切りが無いのがいい。
で、当初、ベッドを部屋の短辺に沿って配置していた。こんなふうに。因みに、寝姿は、頭が図の上方向、足が下方向である。
もちろん他にも家具はあるが、とりあえず今は省略。
ベッドに寝て、ちょっと首をひねると、向こうの方に本棚が見える。
当時、ベッドで寝ると、とにかく悪夢を見る。どんな悪夢だったかは覚えていないけれど、起きた瞬間は悪夢を見ていたことは分かり、そのため、起きたときの気分は連日、最悪であった。
自然、ベッドではなくソファ(本棚側に、下辺に沿って置いてある)に寝るようになった。ソファに寝たときは、特に悪夢も見ずに快眠できた。
で、しばらく経って、部屋に新しい家具が入り、ベッドの位置を変える必要が出てきた。で、下のように、ベッドの向きを変え、部屋の長辺に沿って置くようにした。この場合、頭は左側、足は右側になる。
するとどうだ。悪夢をピタリと見なくなり、安眠の日々。
そこで、思いついたのは、これは、ヒトの防衛本能、危機感知能力に関係あるのではないか、ということ。
つまり、上の図の、ベッドが部屋の短辺側に配置されたレイアウトの場合、寝姿における身体の半身側、自分の場合左半身側だが、の空間がとても広くなる(実際に寝てみると、反対側の壁は、途中に障壁物がないせいもあって、結構遠く感じる)。
これが、「危険である」と本能的に認識しているのではないかと。
つまり、左半身側が無防備になるので危険、このまま寝てはいけない、と、本能的に感じているのではないかと思うのだ。
下の図の状態では、寝姿における半身側、この場合も左半身側、の空間は、上の図の場合に比べてかなり狭い。実際には、ベッドと窓との間に机などの障壁物があり、けっこう密集感がある。
この下の図のレイアウトでは、身体の右半身側は壁、左半身側は障害物となり、無防備状態ではないと本能は認識するのではなかろうか。
なお、足元方向は、心臓部分や頭部までの距離があるので、多少無防備でも問題ないと判断されていると思われる。
以上述べたような本能的な働きは、太古の、それこそ原始時代の人類の記憶に起因するものではなかろうか。ヒトの本能は、案外、原初の記憶を引きずっているのかも。ま、これは私だけのことかも知れないが。
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ガールズ&パンツァー劇場版、やっと観れた(多少ネタバレあり)
ガールズ&パンツァー劇場版、公開2週間目にしてやっと観ることができた。
新宿バルト9、21:35からの回。館内、人はまばら。公開2週間目、平日の夜だとこんなものかな。
ともあれ、見終わった直後の感想は、「兎にも角にも、爽快、痛快な映画であった」ということ。
映画は、大まかには前半、中盤、後半の3部構成で、前半と後半がそれぞれ試合。
前半は、エキシビションマッチということで、大洗女子学園+知波単学園の混成チームと、聖グロリアーナ女学院+プラウダ高校の混成チームとの対戦。映画館の大画面、大音響と相まって、これはこれで中々迫力があったのだが。
後半を観てぶっ飛んだ。
戦車が空を飛び、水面で三段切りをし、あまつさえ、ジェットコースターの軌道を滑走する!…もうね、何度、声を上げて笑い出しそうになったことか。そのうちBD化されたら買って観るだろうけど、そのときはゲラゲラ笑うだろうなきっと。それはとても幸せな時間なのだ。
まるでハリウッドのSFアクションものか、はたまたマッドマックスか。というか、後半の戦車が飛び交うwシーンを見てマッドマックスを思い浮かべた人は多いと思う。
当然、「戦車が空を飛ぶかーッ!」とか、「水面三段切りをするかーッ!」とか突っ込みたくて仕方ない人もいるだろう。しかし、それを言ってしまったら、「戦車道」や「学園艦」など、作品の前提となる世界観がすでにアレなので、「これはこういうものなのだ、楽しんだもの勝ち!」とするのが正解。
戦車が飛び交うようなシーンは、昔のアニメなどでもあっただろうけど、本作のような高精度のCGで、リアルな大音響を伴ってそれを表現されると、やはり圧巻なのである。これが技術の発達というやつなのである。
…と、戦闘シーンばかりに注目してしまったが、中盤の生徒会長がいろいろ駆けまわるシーンというのも、結構見応えがあったり。生徒会長、なかなかにしたたかであります。
というわけで、見に行った甲斐は、十分すぎるくらい、ありました。
ちなみに、来場特典のミニ色紙はダージリンとケイでした。これは第1週目の特典だけど、まだ残ってたんだな。意外と動員は少なかったか??
余談だが、生徒会長のCVの福圓さん、ストライクウィッチーズの宮藤を始めとして結構活躍され、声質もほんの少しハスキーがかったいい声していて、演技もかなりなものだと思うのだが、余り話題にならない。なぜなのだろう。
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ゴッホ「星月夜」を観ていて思ったのだが
過去記事にも書いたが、私は絵画を観るのが好きで、もちろんゴッホ(Vincent Willem van Gogh)の作品もとても好きだ。ゴッホの数ある作品の中でも、とりわけ、「星月夜(De sterrennacht)」が特にお気に入りである。
この狂おしい感じがたまらなく、私の部屋にも、原寸よりも少々小さめのサイズのアートポスターが飾ってあったりする。妙に落ち着くんだよね、この絵を見ていると。
で、最近気付いたのだが、この絵って、人、というかゾンビとか魔物に近いが、顔が隠されてないか?…おそらく、3つの点が集まった図形を人の顔と判断してしまうシミュラクラ現象というやつだとは思うが。
具体的にはこうだ。
絵の中央に配置される2つの「ぐるぐる」が両目、その下の教会らしき建物の尖塔を除いた部分が口、両目の間の「ぐるぐる」が額または前髪、向かって左目の左の糸杉の右の縁が顔の一方の輪郭。鼻は少々惜しいが教会らしき建物の尖塔。
もちろん、気のせいだとは思うけれど、一度そう見えてしまうと、その呪縛からはなかなか離れられないのだな、これが。…常に見られている感覚も、悪くない。