Ghost In The Shell 実写版、感想のようなもの
4月8日、9日と法事で札幌に行ったわけだが、8日は早めに札幌に着き時間があったので、Ghost In The Shell 実写版を観てしまった。
せっかくなので、簡単に感想を書いておく。
ちなみに、鑑賞した館は、SAPPORO FACTORY内、ユナイテッド・シネマ札幌であり、2Dの字幕版である。本当は吹替版を観たかったが、これは時間が合わず断念。
館内は6~7割の入りといったところ。自分の席は、中列ブロックの前から2列目、真ん中あたりである。「G-13」という素晴らしい席である。
因みに私は、攻殻機動隊に関しては、劇場版2作(Ghost In The shell, Innocense)はかれこれ各数10回は観て、TVシリーズSAC1, SAC2は数回通して観ている、ARISEは、TVシリーズは一通り観た、新劇場版は観ていない、原作コミックスは所持、程度の攻殻ファンである。荒巻課長は、パトレイバーの後藤隊長と共に理想の上司の1人である。
全体的には、近未来(…ではないな、もう少し先の未来)を舞台としたSFアクションとしては、さらにはエンターテイメントとしては、なかなか良いのではないかと思った。
街の描写なども、ブレードランナーの世界を今の技術で表現するとこうなるのかな、という感じで、禍々しくもあり、見応えがあった。
配役は、やはりどうしてもアニメ版と比べてしまう。
スカーレッド・ヨハンソンは、アニメ版の草薙素子と比べても全く遜色なく好演であったと思う。
バトーさん、渋いしカッコいい。トグサ、もう少し鋭い感じの人を使ってほしかった、ただし、この実写版では余り出番はないが。
荒巻課長…う~~~む。荒巻課長は、もっとこう、重厚さとピリッとした緊張感が欲しいところだが、ビートたけしさん、口調もやや軽めで、どうかなと思った。
アニメの劇場版やTVシリーズ(ARISE を除く)を何度も観た自分としては、いろいろ混ざっているなと。各版のシーンを上手く拾ってきてストーリーに組み込んでいる。
これが面白くもあり、違和感を感じることもあった。アニメ版の攻殻機動隊シリーズを観たことがなくて実写版を観たなら、素直に入り込めたのかも知れない。
「少佐」は、外見はアニメ版より義体らしさが強調されているが、その内面は、むしろ妙に人間臭い。ここは、アニメ版と大きく違うところではないかと思う。
「少佐」の人間臭さに関連するであろうと思うが、作品のテーマとして、最初の劇場版のような、ある意味哲学的なものは、私には感じ取れなかった。例えはこの作中の少佐は、「ネットは広大だわ」などとは言いそうにない。この実写版 Ghost In The Shell は、むしろもっと泥臭い、人間臭い部分がテーマなのかもしれない。
ともあれ、この実写版 Ghost In The Shell は、アニメ版(特に劇場版2作)を巧みに換骨奪胎してエンターテイメントに仕上げた良作といえるのではないかと思う。
BDを購入するかどうかは微妙なセンだが、もう一度くらいは観ておきたいとは思う。