長門有希ちゃんの消失~雑感
TVアニメ版「長門有希ちゃんの消失」、第4話目を観る。
相変わらず原作のコミックスをきちんと踏襲した、正統派ラブコメである。それ以上でもそれ以下でもなく、正直なところ、第4話目にして既に観ていて疲れてきた。朝倉涼子の過保護ぶりが少々かなりウザい、ということもあるかも知れん。
で、原作であるコミックス版も含めて、「長門有希ちゃんの消失」に対する雑感。
この「長門有希ちゃんの消失」は、「涼宮ハルヒの憂鬱」原作者の谷川流氏による公式パロディということで、「涼宮ハルヒの憂鬱」の登場人物が全て一般人だった場合のifストーリーということになっている。
「長門有希ちゃんの消失」は、ハルヒシリーズの「涼宮ハルヒの消失」と設定上で異なる点は、「キョンが改変前の記憶を保持しているか否か」の1点のみである。「涼宮ハルヒの消失」では、改変前の世界はクリスマスイブ前までの描写しか無いが、「長門有希ちゃんの消失」では、必然的に、それ以降の描写もあるわけだ。
長門、キョンを含め、他のメンバー(朝倉、ハルヒ、小泉、鶴屋さん、みくる)の登場は、「涼宮ハルヒの消失」の改変後の世界におけるそれと対応するように描写されている。唯一、キョンが改変前の記憶を持っているか否かの差を除いて。
コミックス版は、現在8巻が最新で、私はヤングエースの連載を読んでいないので、コミックス版の第8巻以降の進展がどのようになっているかは分からない。第8巻までは、「涼宮ハルヒの憂鬱」の各登場人物が一般人として登場しつつ、現状のラブコメ路線が維持されている。
ここで、一つ仮定。というか、妄想に近いが
「涼宮ハルヒの消失」では、長門は、改変後の世界でも、キョンは改変前の記憶を持ち続けるように、世界を設定した。
しかし、長門が、改変後の世界で、キョンも、他の登場人物と同様に改変前の記憶を失うように世界を設定したとしたら、どうだろうか。
この場合、この作品世界の何処かに、宇宙人:長門や、未来人:みくる、超能力者:小泉、…等が存在していることにならないか。
何を言いたいかというと、「長門有希ちゃんの消失」という作品タイトルである。
これが、単に「涼宮ハルヒの消失」と語呂を合わせただけということも十分に考えられるし、実際にそうかも知れない。
しかし一方で、この「長門有希ちゃんの消失」というタイトルに意味がある、と考えることも可能である。少なくとも、ハルヒシリーズの一連のタイトルには、何がしかの意味があった。
ここで当然気になるのが、「消失」とは、何が消失するのか、という点である。
「涼宮ハルヒの消失」では、確かに、長門の世界改変により、異能力者としてのハルヒの能力が消失し、改変後の世界では、改変前の世界のハルヒは、実質的には「消失」した。
では、「長門有希ちゃんの消失」で消失するのが誰かというと、それは、タイトルから「長門有希(ちゃん)」ということになる。この「ちゃん付け」の長門は、恋する乙女であり、引っ込み思案なゲーム好きの少女であり、朝倉涼子が母性本能を発揮せずにはおれない、儚げな存在である。
この「ちゃん付け」長門が消失した後にくるのは、当然のことながら世界改変前の「あの」長門であろうと思う。そして、長門の消失と絡めて朝倉が壊れ(…というか、「長門有希ちゃんの消失」での朝倉も、長門への構いぶりは少々常軌を逸している気がする)、また、改変前の各メンバーが出現する、という流れが想像できる。
まぁ、以上は単に私の妄想であるわけだし、仮に妄想が当たっていたとしても、少なくともアニメではやらないであろうし、原作でもこの辺は裏設定的な存在に留まることは考えられる。
自分としては、こういう「大どんでん返し」的な展開を期待するのだが…
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