間取りと寝心地と本能のようなもの
少し前に、こんな記事
渋谷で150㎡のワンルーム “one and only” な夢の家【cowcamoマガジン】
を見て、すごいなー、と思うと同時に、自分が今の部屋に引っ越してきてからのことを思い出した。
今済んでいる部屋は、元々6畳間×2の2DKだった部屋を、2つの6畳間をぶち抜いて1つの12畳間にした1DKなのである。
1人で暮らすには十二分な大きさで、余計な仕切りが無いのがいい。
で、当初、ベッドを部屋の短辺に沿って配置していた。こんなふうに。因みに、寝姿は、頭が図の上方向、足が下方向である。
もちろん他にも家具はあるが、とりあえず今は省略。
ベッドに寝て、ちょっと首をひねると、向こうの方に本棚が見える。
当時、ベッドで寝ると、とにかく悪夢を見る。どんな悪夢だったかは覚えていないけれど、起きた瞬間は悪夢を見ていたことは分かり、そのため、起きたときの気分は連日、最悪であった。
自然、ベッドではなくソファ(本棚側に、下辺に沿って置いてある)に寝るようになった。ソファに寝たときは、特に悪夢も見ずに快眠できた。
で、しばらく経って、部屋に新しい家具が入り、ベッドの位置を変える必要が出てきた。で、下のように、ベッドの向きを変え、部屋の長辺に沿って置くようにした。この場合、頭は左側、足は右側になる。
するとどうだ。悪夢をピタリと見なくなり、安眠の日々。
そこで、思いついたのは、これは、ヒトの防衛本能、危機感知能力に関係あるのではないか、ということ。
つまり、上の図の、ベッドが部屋の短辺側に配置されたレイアウトの場合、寝姿における身体の半身側、自分の場合左半身側だが、の空間がとても広くなる(実際に寝てみると、反対側の壁は、途中に障壁物がないせいもあって、結構遠く感じる)。
これが、「危険である」と本能的に認識しているのではないかと。
つまり、左半身側が無防備になるので危険、このまま寝てはいけない、と、本能的に感じているのではないかと思うのだ。
下の図の状態では、寝姿における半身側、この場合も左半身側、の空間は、上の図の場合に比べてかなり狭い。実際には、ベッドと窓との間に机などの障壁物があり、けっこう密集感がある。
この下の図のレイアウトでは、身体の右半身側は壁、左半身側は障害物となり、無防備状態ではないと本能は認識するのではなかろうか。
なお、足元方向は、心臓部分や頭部までの距離があるので、多少無防備でも問題ないと判断されていると思われる。
以上述べたような本能的な働きは、太古の、それこそ原始時代の人類の記憶に起因するものではなかろうか。ヒトの本能は、案外、原初の記憶を引きずっているのかも。ま、これは私だけのことかも知れないが。
- 作者: ドゥーガル・ディクソン,今泉吉典
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