DTM話 その3
DTM話も3回めである。
しかし、如何せん我流なので、本当にこれでいいのか、とか、もっとマシなやり方があるのじゃなかろうか、と、常日頃、不安だったりする。出来上がった音が良ければそれでいい、ということでもあるけれど。
3回めは、2MIXとマスタリング、かな。
2MIXといっても、個々のトラックを、EQいじって定位決めてバランス調整して、…、などについては、私的には余り書くネタが思いつかないので今は割愛。
「DTM話 その2」でも書いたけれど、私は、シーケンスソフトの出力を16chパラで出してミキサーに突っ込み、ミキサーで実質的な2MIXを行っている。
シーケンスソフトのマスターフェーダーを0dBの状態にしていると、ミキサーのMain Outputの出力をシーケンスソフトで録音する際に、まず間違いなくピークがクリップしてしまう。いずれ書くと思うが、ミキサーは、自分なりのやり方で各フェーダーのキャリブレートを行い、ミキサー内で過大な信号が発生しないようにしている。ミキサーの各フェーダーおよびトリマーは、比較的低レベルの位置に合わせてあるので、ミキサー側でこれ以上Outputのレベルを下げるのは、無しだ。
だから、まずは、シーケンスソフトのマスターフェーダーを下げる。だいたい-5dBくらいに下げると、ピークがクリップするかどうかくらいのレベルになる。
ミキサーのMain Outputには、dbx 166XLがインサートされていて、これでトータルコンプを掛けているわけだ。ピークのクリップを回避するためには、このdbx 166XLを活用するわけだ。
Thresholdは、コンプがわずかに掛かる程度のレベルとし、ContourとOverEasyをそれぞれON。そしてLimitterを、キックのアタックに反応する程度のレベルに調整する。これでシーケンスソフトの入力レベルをチェックして、クリップしなければOK。クリップする場合は、シーケンスソフトのマスターフェーダーと、dbx 166XLのLimitterを調整する。Thresholdは、掛け過ぎるとダイナミクスが不自然となるので、なるべくいじらない。
クリップが出なくなったら、トラックを再生して2MIXを録音するわけだが、ここで、大事な話があるのを忘れていた。
2MIXは、CDなどコンテンツ頒布用と、LIVEの音源用とで微妙に異なるのだ。
具体的には、コンテンツ頒布用の2MIXは、基本的には、聴いて心地よいと思った音にすればよい。
一方、LIVEの音源用は、少々異なった作り方をする。
ここで、私のLIVE現場での音源について、簡単に説明する。
LIVE用の音源は、兎にも角にも、トラブルフリーを是とする。また、ステージでのセッティングは、可能な限り、簡潔なものとする。これが私のモットーである。
つまり、私自身、ステージではギターを弾いたりするので、音源のセッティングは、できるだけシンプルにして、楽器のセッティングをきちんとしたい。また、シンプルなセッティングは、トラブルが発生する確率も極めて低い。
以上のことから、ステージでは、ステレオマイクが内蔵された、所謂ポータブルレコーダーを、音源として用いている。この辺りの話は、別途書くと思われる。
何を言いたかったかというと、ステージでは、完全に出来上がった2MIXのステレオ音源を用いるわけで、キックのみとかスネアのみとかの、各トラック毎の調整は不可能なのである。また、ステージでは単純なオーディオファイルを再生することになるので、クリック音を別途出力することもできない。
なので、2MIXの段階で、演奏者がビートの聴き分けも間違いなくできるような音源を作る必要がある。そのため、ミキサーのEQを調整して、キックのアタックを強調する。この状態で、ピークがクリップしないように、シーケンスソフトのマスターフェーダーと、dbx 166XLのLimitterを調整する。
これで、ひとまずは、LIVE用の2MIXが録音できるようになった。
ちょっと長くなったので、マスタリング云々の話は、次回以降に。
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