私は何も考えない

人生詰んでるオヤジが、どうでもいいこと、いい加減なこと、つまらないこと、くだらないこと…を書き連ねるブログです。

少年サンデー連載「初恋ゾンビ」の奇妙な三角関係

最近、少年サンデーが元気である。少年サンデーらしい読み応えのある作品が増えてきた。特に、少年サンデーの十八番であるラブコメものは、「天野めぐみはスキだらけ」と「初恋ゾンビ」という大きな力を得て、パワーアップが著しい。

「天野めぐみはスキだらけ」は、ヒロインの天野めぐみの可愛さを前面に押し出した、割とシンプルな構造のストーリーであるのに対し、「初恋ゾンビ」は、一筋縄ではいかない構造となっていると思う。

初恋ゾンビ」の主人公、久留米タロウは、初恋ゾンビすなわち”男性の初恋の相手が実体化した存在”が見える体質であり、タロウ自身の初恋ゾンビは、自分の記憶に無い姿の「イブ」。実はイブは、タロウが幼少の頃好きになりキスまでしようとした(このマセガキが!)、指宿の現在の(本来の?)姿である。

一方の指宿は、このキス未遂事件の際に初恋ゾンビが見える体質となってしまう。そして、親の都合で海外に行き、10年ぶりに、タロウへの当時の気持ちを引きずったまま、日本に帰国、男装して高校でタロウと同じクラスに編入される。

ここで重要なのが、タロウ自身の初恋ゾンビが指宿の(本来の)現在の姿であり、また、指宿がタロウへの想いを引きずったままだ、という点である。そして、タロウは、(男装の)指宿が過去の初恋の相手であることに気付いていない。

さらに、初恋ゾンビは、本来自我を持たない存在であるはずなのに、タロウの初恋ゾンビであるイブは、自我を持つようになってしまっているのである。これは、タロウ自身が初恋ゾンビを見える体質であることが関係しているか、は分からないが、自我を持ったイブは、タロウを好きであることは間違いない。

そして、目出度く、指宿-タロウ-イブの、奇妙な三角関係の誕生である。何が奇妙かというと、イブ=指宿なのだが、その一方で、自我を持ったイブ≠指宿である点だ。

この三角関係を象徴するエピソードとして、第39話「波乱な夏の始まり」がとても良い。 

この第39話、そしてその前の第38話では、タロウ、指宿を含めたメンバーが遊園地に行く、そのメンバーには、タロウの幼馴染でタロウに対する気持ちはある(ぽい)が本人はそのことに気付いていない江火野芽衣もいる。江火野はホラー系が苦手らしく、それ系(お化け屋敷)では常にタロウに引っ付きっ放し。

最後に、二人ずつペアになって観覧車に乗ろうということになる。

ここで、タロウは「1人で乗りたい」と。

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江火野は、タロウと乗れるものと思っていたようだが、それは違う。その理由は、指宿が一番分かっている。

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このシーンの指宿は、とても寂しそうである。

そして、江火野と同席した指宿は、こう呟く、「ボクの”思い出”は手強い」と。

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この言葉は誰に言った言葉か。江火野か?…違うだろう、この言葉は他でもない指宿が自分自身に言った言葉であろうと思う。何しろ、自分の恋敵が、過去の自分がタロウの中で理想化された現在の自分であるのだから。しかもその存在がほぼ実体に近い形で存在し、且つ、自我を持っているとしたら?

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タロウはイブのことを気にかけ、そして二人きりの時間が欲しいと思っていた。普通にデートだし、二人は、周囲から見たら(もし見えたら、だが)、恋人同士に見えるだろう。

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このシーンのイブの幸せそうな表情、涙が出るほどいい。

そしてこれ。実に幸せそうな二人。でも、夕暮れの演出も相まって、どこか儚げ。

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さて、イブは、タロウの初恋の相手である指宿の現在を理想化した姿である。人格までは分からないが、もしかすると、自我を得たイブの人格もそうなのかも知れない。

では、タロウが過去の出来事を思い出し、イブ=指宿であると認識したとき、タロウには、過去の指宿に対する感情が蘇るのであろうか?…イブがはっきりとした存在を示している現状では、タロウは過去の指宿に対する初恋の感情を忘れていないと考えられる(忘れられた初恋ゾンビは徐々にその存在を失う)。

いや、本当にそうだろうか。イブがタロウに認識され、イブが自我を持ち、そのイブをタロウが意識しているとすれば?

ここで、「初恋ゾンビ」は、その宿主の男性の初恋の女性に対する初恋が成就すると、消えてしまう。ならば、タロウが、初恋と思っていた相手が現在の指宿であることを認識し、タロウが現在の指宿と恋愛関係に落ちれば、イブは消えてしまうことになる。

これは、タロウにとって享受できる状況であるか、いやそもそも、過去の指宿に対する感情と、現在のイブに対する感情と、どちらが深いか。イブが消えてしまって本当に良いのか。

この指宿-タロウ-イブの三角関係は、何処に着地するのか。

初恋ゾンビ」のストーリーの結末は、この辺りの話になるだろうし、実際にどうなるかは勿論、作者のみぞ知る。現実の指宿が「指宿+イブ」みたいな存在となるかも知れないし。

最新話あたりでは江火野(あの強気そうな眉毛がいい)の存在も前面に出てきているし、今後の展開を期待するのである。

 

 

 

初恋ゾンビ 4 (少年サンデーコミックス)

初恋ゾンビ 4 (少年サンデーコミックス)

 

 

「Re:ゼロから始める異世界生活」を観て、ふと思った

2016年春季~夏季と何かと話題を呼んだTVアニメ「Re:ゼロから始める異世界生活」(以下、リゼロ)であるが、いよいよ次回が最終回である。

中盤辺りからウザさ満開の主人公、スバルも、ここへ来てやっと主人公たる活躍を見せてくれている。まだ色々と謎を残していそうだが(ロズワールが何をやっていたのか、とかね)、それらが最終回で回収されることを期待する。

ところで、この物語の中心には、スバルの「死に戻り」の能力があるわけだが、これは、とてつもない能力なのだ、と思う。いや勿論、時間移動自体がとてつもない能力なわけだが、そういう意味ではなく。

この辺の考察はいくらでもありそうだが、それはまあ置いておいて、「死に戻り」能力は、時間移動のカテゴリに入れられると思うのだが、そう考えると奇妙な点がある。

スバルは、死ぬと、「死に戻り」の能力によって時間が過去のある時点に巻き戻される。リゼロの世界では、このとき、スバルが存在していた世界の全ての存在の時間が過去に巻き戻される。つまり、スバルの死は、スバルが存在していた世界全体の時間を巻き戻す。それ故、スバルは、「死に戻り」により学習することで、周囲の人達を救うことができる。これは、このリゼロの世界の時間軸が1本であることを意味している。

そうでない場合、すなわち、リゼロの世界の時間軸が所謂パラレルワールドであり、「死に戻り」したスバルが別の可能性の時間軸に移動したとも考えることもできる。

しかしこの場合、スバルが死んだ後の世界は、死屍累々、スバルは誰も助けられなかったことになる。いや、それに留まらず、スバルは「死に戻り」により同じ人物を何回も死に追いやってしまうことになる。つまり、スバルは、誰も助けられなかった世界を何度も繰り返すわけだ。

スバルは、「死に戻り」で経験した全ての出来事を記憶しているわけだから、これはかなりキツいのではないかと(こういう鬱結末もアリかもしれないが、私は期待していない)。

だから、物語的には(鬱結末を避けるならば)、リゼロの世界の時間軸が1本で、スバルの死は、世界全体の時間を巻き戻す、でなくてはいけないと考える。

リゼロの世界では、スバルの「死に戻り」の能力が有効である限り、スバルが死んだ以降の時間は、存在しないということだ。(9/16追記)

換言すれは、この場合、リゼロの世界はスバル1人の命に掛かっているわけで、スバルの「死に戻り」能力は、リゼロ世界の最も強力な能力ではないかと思うわけだ。

「死に戻り」の能力を持った人物が複数、リゼロの世界に存在する場合どうなるか、というのも気になるが、これは時間があったらということで。

なんだかまとまりがないが、もう眠いのでこれで。

 

 

 

Re:ゼロから始める異世界生活 ラム&レム抱枕カバー添い寝シーツ

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「この素晴らしき世界に祝福を!」を観たんだが

「この素晴らしき世界に祝福を!」(以下、このすば)、2016年初春アニメだけれど、放送当時チェックしていなかった。

評判を見るととてもよい感じだったので、BANDAI CHANNELにて一気に視聴。

評判通り実に面白い。ちなみに原作は未読である。

性能は凡骨だが中身は至ってマトモ(多少鬼畜成分有り)の主人公カズマ、各々性能は超一級だが中身がポンコツなパーティメンバーのアクア、メグミン、ダクネス、という絶妙な組み合わせ、適度にエロはあるが恋愛要素皆無、テンポの良いストーリー進行、全編に溢れるギャグセンス…、など、自分的に、こういうのが観たかったという(恋愛要素はちょっとだけあってもよかったかも)。

シリアスなドラマもいいけれど、「このすば」では、シリアスさと軽妙さが上手にブレンドされていて、観ていて不安つまリストレスがないのがいい。

「このすば」を観て、自分的に妙に懐かしい感覚があった。それは何かと考えてみたのだが、「このすば」は、私の世代のバイブル的アニメ「うる星やつら」と共通する部分がある、ということ。

とくに「カズマ」は、うる星やつらの「諸星あたる」的な香りがする。

諸星あたるは、作中では(特に原作初期)では、アホ的なキャラとして描かれている一方で、自分の目的のためにはあらゆる手段を用いてこれを達成する有能な人物しても描かれている。また、諸星あたるの周りにいる女性キャラは、見た目は十分魅力的だが、中身は皆、ポンコツである。

「このすば」のカズマも、女好きとしては描かれていないにしろ、重要なポイントでの対応は実に的確であったりもし、なかなかに有能な人物であると思われる。

また、カズマが連れてこられた異世界も、考えようによっては一種の理想郷であり、うる星やつらの友引町に通ずるところがある…かも知れない。

ともあれ、「このすば」」は、放映直後に2期制作決定、2017年初春アニメとして放映されるとのこと。期待大である。

今回はBANDAI CHANNELで視聴したが、画質がイマイチなので、BDが欲しいところ。2期放映に合わせてBOX発売しないかな。流石に時期が早いか。

 

 

 

この素晴らしい世界に祝福を! B2タペストリー

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「Re:ゼロから始める異世界生活」第20話 ちょい感想(ネタバレ含む)

Re:ゼロから始める異世界生活」(以下、リゼロ)第20話「ヴィルヘルム・ヴァン・アストレア」、ストーリーは、いよいよ討伐隊と白鯨との戦闘へと進む。

自ら囮となって白鯨を誘導するスバル、レム。あらゆる手段を用いて白鯨を攻撃するクルシュ以下討伐隊の面々。

そして、クルシュの部下であるヴィルヘルムは、妻の仇とばかり、単身、白鯨に取り付き剣を振るう。これは、同じように最愛の者を白鯨に奪われた者達の想いをも代弁しているものなのであろう。

ところで、リゼロにおける「白鯨」は、勿論、メルヴィルの傑作小説「白鯨」に登場する絶対的な脅威としての「モビー・ディック」をモチーフとしているのであろう。リゼロの白鯨がナガスクジラ、モビー・ディックがマッコウクジラの違いはあるとしても。すると、白鯨に直接対決を臨んだヴィルヘルムは、さながらエイハブ船長といったところか。

リゼロ第20話にて、ヴィルヘルムは、白鯨に文字通り「飲み込まれて」しまう。これは、メルヴィルの「白鯨」におけるクライマックス、モビー・ディックに取り付いて銛を突き刺すエイハブ船長が、銛に繋がれたロープに足を取られ、身体を捉えれられていく場面に相当するのではなかろうか。

とすれば。

メルヴィルの「白鯨」で、海中から上がってきたモビー・ディックに自らのロープで括りつけられ、既に事切れたエイハブ船長が、他の船員たちを呼び寄せて(モビー・ディックの身体に括りつけられたエイハブの片腕が、モビー・ディックの動きに合わせて皆を招くよう振られた)に全滅させてしまった如く、白鯨に飲み込まれたと思われたヴィルヘルムが何らかの形で討伐隊を呼び寄せ、討伐隊が全滅させられる、という結末も考えられないか。

最後の複数出現した白鯨は、この結末のダメ押しなのではなかろうか。

そして残るのはスバルのみとなる、いや、スバルも殺され、死に戻りが発動する方がストーリーとしては自然か。レムは勿論…

刮目して第21話を待て、ということで。

 

 

 

Re:ゼロから始める異世界生活 レム抱き枕カバー(2次受注分)

Re:ゼロから始める異世界生活 レム抱き枕カバー(2次受注分)

 

 

 

「ごちうさ」を今さら観たのだが、なんか怖いよ、これ

AmazonのPrime Videoで「ご注文はうさぎですか?」第2期を無料配信していたので観てみた。

「キャラの可愛さに癒やされるアニメ」のような評価が多かったので、そのつもりで観てみたのだが、開始5分後に「これはいかん」と本能が察知し、結局Aパートだけ観て継続視聴を断念。

何が「これはいかん」と思ったかというと、各キャラのあの「眼」。

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これである、この眼である。

瞳孔が見開きっ放しのように見え、無生物的、無機質的で空虚な感じがし、若干の狂気も感じて怖い。

さらに言うと、各キャラの性格がいかにも萌えキャラしていて、その萌えキャラ感と無機質的な眼との間に、抗いがたい違和感を感じたのである。

特に、キャラの顔がアップになると眼の部分が強調されるアングルとなるわけだが、それが更に怖い。こんな風に。こっち見んな。

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この見開いた眼で可愛い口調で喋られると、自分にとっては軽いホラーなのである。

…と、ここで思ったのだが、最近のアニメの萌え系の眼は、みんなこんな風でなかったか。

そう思って、自分の見知ったアニメを調べると(たった4作であるが)、こんな感じである。これらのキャラには、上で述べたような違和感を感じたことはない。

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眼だけみると、一見、「ごちうさ」と大差無いように見える。が、これらに比べて「ごちうさ」は瞳孔がかなり大きく、また、虹彩の縁取りが細い。つまり瞳孔と虹彩をより強調した構成となっている。さらに、「ごちうさ」において、虹彩がグラデーションとハイライト(でいいのかな?白い反射部分)のみで構成され、これらに比べてJewel感が強い。

おそらく、「ごちうさ」のこの大きく黒い瞳孔と、Jewel感が強い虹彩とが無機質感となり、キャラの性格付けと相まって、如何ともし難い違和感を感じる要因となっているのであろうと。

ま、あくまで私の趣味嗜好の問題なのであるが、違和感の原因がなんとなくだが解決してすっきりした。

 

ストライクウィッチーズ 劇場版 Blu-ray限定版

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ja8xohの、PCむかしばなし~その3

前回の「ja8xohの、PCむかしばなし~その2」の続編である。

前回でも述べたように、以下は、私のHPに掲載当時(1998年くらい?)の文章を、略そのまま掲載している(一部記載を追加した部分もあります)。

ja8xoh.hatenablog.com

16ビット時代の到来

…そうこうしているうちに、8ビットパソコンは衰退し、ゲームソフトも発売されなくなって、世の中は16ビットパソコンの時代へと、大幅に突入したのだった。
そこで購入したのが、NECではなくて、EPSONのパソコンなのである。ここいらへんに、私の偏屈さがにじみ出ていますね~。
 パソコンに金をかけだしたのも、このころからである。…まぁ、PC8801じゃあ、金をかけようにもかけるところがないですが。

 購入したのは、EPSONのPC-286VEというモデル。

 スペックはこちらに詳しいが、私が購入したのは、CPUはIntel 20286, クロック12MHz, メモリ640kB, 5" FDD×2, HDD無し、というモデルである。

 このスペックでも、ゲームくらいなら何とかプレイできたが、もうちょっと何とかしようということで、増設などしたわけである。

 先ずメモり。1MB(!)のメモリを積んだ。

 今ではもう信じられないが、当時は、1MB/1万円がメモリの相場であった。しかも、メモリをパソコンに組み込むには面倒な設定がいくつも必要で、さらに、汎用のスロットを一つ占有してしまうのだった。また、今でこそ、SIMMとかDIMMとかいって、大容量がコンパクトに収納されているが、当時は、たとえ1MBでも、12cm角くらいの基板にチップがびっしり載っていたのだった。

 それでも、1MBあると無いとでは、雲泥の差があった。

 そして、ハードディスク。奮発して40MB(!!)を買った。

 これも、今ではもう信じられないが、当時は、例えば40MBで8万円位した。しかも専用のインターフェイス(確かSASIカード増設)が要る。これでまたスロットが一つ埋まったのであった。

 でも、当時のソフトは、40MBでもお釣りが来るくらいの容量だったんだよね~。当時は、40MBもあれば、一生困らないと思っていた。

 あと、このマシンから、パソコン通信を始めた。当然NIFTY Serveから。

 当時は、通信ソフトにWTERMを使い、通信速度も2400bpsであった。50kBの画像をダウンロードするのに何分もかかり、さらにその画像を表示するのに何分もかかった。大変な時代であった。

 このPC-286VEは、後に友人の手に渡り、そこでVRAM異常が発生してお亡くなりになってしまいましたとさ。合掌。

 このマシンでも、ゲームはずいぶんとやった。中で、印象深いものをいくつか紹介しようと思う。

マイト・アンド・マジック

 前回述べたものと同じである。続きではなくて、16ビット版を新規に始めた。やはり8ビットのものと比べて速い。何しろ、8ビット版は2DDのディスク4枚組で、地上、ダンジョン、城、と場所を変える度にディスクの入れ替えが必要だった上、そのたび毎に、システムディスクに書き込み(1分くらいかかった、マジで…)をしていたのだ。それがなくなっただけでも、快適である。ただ、8ビット版の頃はあったBGMがなくなってしまったのは、ちょっと寂しかったが。

プリンセスメーカー

 いわゆる「育てゲー」の元祖的存在。というより、このゲームから育てゲーがメジャーなジャンルになったといえる。なかなかハマった。各エンディングも味わい深いもので、30数種類あるといわれているエンディングを20数種類まで見て、飽きてやめた。プリンセスと謎のエンディングは見ていない。けど、いいや。

ドラゴン・ナイト1~5

 これもELFのゲームで、RPGである。
 「1」と「2」は、3Dダンジョンもの。当時は3Dダンジョンでさえ珍しかったのに、Hゲーで3Dダンジョンというのは、相当なインパクトがあった。ゲーム的にもよく練れており、ダンジョンの仕掛けも良くできていた。Hゲーという観点を排除して、単にゲームとしてみた場合に、非常に完成度の高いゲームであった。

 「3」は、確かドラクエタイプの2DのRPG。「4」は、ダンジョンに戻ったのだっけかな?この辺はあんまり印象にないのだな。「5」は、私の大嫌いなシミュレーションで、遂にエンディングを見ることができなかった。…と言うよりは、途中でつまんなくって止めた。「4」と「5」は、多分、後述のPC-486SEでやっている。

同級生

 これは、今更説明するまでもない、ELFが世に放つ名作中の名作。このゲームが今までのゲームの流れを一気に変えたといってもいいでしょう。味のあるキャラクタ(しかも大勢!)に、深みのあるストーリー。それぞれが練りに練られたマルチエンディング。とってもシビアな時間の概念。所持金の存在も内容に深みを与えています。
 さらに、複雑なフラグ制御がすばらしい。よくあれだけの条件設定をして、ゲームが破綻しないものだ。

 そして、何より高校生最後の夏休みという、絶妙のセッティング。

 とにかく、この「同級生」は、何遍やっても違った展開になるし、違った楽しみ方ができるゲームという、画期的なゲームでした。

 このゲームは、マニュアル本見ない方がいいと思う。

 後に「2」も出て、共通するキャラクタも出演している。私は、「2」は後述する32ビット版でやったのだけれど、その面白さは全く失われてはいませんでした。恐るべし、ELF。

 

プリンセスメーカー リファイン版

プリンセスメーカー リファイン版

 

 

 

蘇るPC-9801伝説 永久保存版 第2弾

蘇るPC-9801伝説 永久保存版 第2弾

 
PC‐9801ゲームリバイバルコレクション (Kadokawa Game Collection)
 

 

 

ja8xohの、PCむかしばなし~その2

その2、といっても、その1を書いたのが2013年なので、なんと3年ぶりなのである。実にいい加減である。

ja8xohの、むかしばなし~その1 - 私は何も考えない

わりと最近、はてブ経由で見たハードディスク購入話が面白かったので、そういえば自分も、と思った次第。

dabunmaker.hatenablog.com

以下、当時(1997年くらい?)の自分のHPに掲載していた文章を、敢えて、略そのままの形態で記載しています。

第2話:ハチハチ時代

 学生時代は、ビンボーだったせいもあって、パソコンには縁がなかった。友人宅でシャープのTurboIIIなどでゲームをさせてもらうのが関の山なのであった。
で、就職して最初に購入したパソコンが、NECの8ビットパソコンの最終形態ともいうべきPC-8801MA2である。
 当時は、既に16ビットパソコンのPC-9801Vm2なども発売されていたのだが、私の選択したのは8ビットマシンの「ハチハチ」なのであった。何故か?
 それは、パソコンでゲームがしたかったからである。当時は、違法行為に限りなく近いレンタルソフト屋が横行していて、ゲームソフトなどが比較的安い価格でレンタルできた(ソフト毎のパラメータファイルを用いてバックアップを行うFile Masterは必需品)。また、ゲーム市場も8801主体であって、9801用のものはごく少なかったのである。
とにかく、とても全部やりきれないくらい、ゲームを借りまくった。
その中で、印象深いゲームを、記憶を頼りに書き綴ってみよう。

※以下の記載は、当時(1997年くらい?)のものです。

マイト・アンド・マジック

 何を隠そう、私が8801を購入して、最初に買ったゲームがこれである。何で、最初からこんなに難易度の高いゲームを、と疑問を持つ向きもあろうが、要するに、当時はパソゲーなるものが全く分かっていなかったのである。しかも、あろうことか、購入時には、アクションRPGの先駆け的存在である「ソーサリアン」とこの「マイト・アンド・マジック」を天秤に掛けていたのである。
 世間では、「クソゲー」との評価が一般的であるが(当時)、私は、このゲームは名作であると信じている。とにかく、世界が存在していて、プレイヤーはその世界に住むところから始まるのである。ストーリーは、最初は与えられず、発見したものだけがストーリーに参加できる。しかし、ストーリーに参加しなくても、とにかく世界が広大・深淵なので、アイテム探しやダンジョン探検だけでも、十分堪能できる。私は、後述する16ビットパソコンの時代まで、約3年以上もこのゲームにお世話になったのである。

アンジェラス

 「ドラクエ」シリーズで有名な(当時)エニックスアドベンチャーゲーム(AVG)。
 不気味な感じが大変心地よい秀作。本作では謎を残したまま終結し、後に「アンジェラス2」が発売されるが、時期を完全にはずしていたし、余り面白くなさそうだったので私はやっていない。

水龍士1,2

 今はHゲーのメーカーになってしまった、しゃんばらのRPG。私の大好きだった漫画家、松田紘佳がキャラデザ他を手がけている。音楽もこの人だったな。もしかすると、「2」は後述のPC-286VEでプレイしたのかもしれない。海が舞台の、異色のRPG。とにかく海なので、3次元的に自在に移動できるのがミソ。階段を使って他の階へ移動する一般的なダンジョンとはひと味違うのである。
 ストーリーも大変感動的なもので、キャラデザも秀逸であった。

カオス・エンジェルス

 かのアスキーが発売していた、Hゲー。ダンジョンを歩き回るRPGである。
 このゲームは、とにかくノリが非常によく、テンポが軽快で楽しいゲームであった。ゲーム自体は、6階+αの「ウロボロスの塔」を探検して、秘密を探るというもので、出てくるモンスターが女の子で、ダメージを与える度に女の子が1枚ずつ服を脱いでいくという、他愛もないものである。
 このゲームをして最初に驚かされたのは、グラフィックの描画の早さである。何だかんだ言っても、8ビットパソコンであるので、当時のゲーム、特に、グラフィックを強調したゲームでは、描画に恐ろしく時間がかかった。一枚の画像を出すのに数秒、ひどいものでは、数十秒、なんていうのもあった。
 そんな中で、この「カオス・エンジェルス」は、とにかく、一瞬で画像が描き換わった。これは、当時ではとても新鮮なことであった。
 また、そのBGMもとても斬新で、簡単なFM音源を使いながら、とてもハイセンスな雰囲気を醸し出していたのだ。音楽の秀逸さでは、水龍士といい勝負かもしれない。
しかし、このゲームの最大のポイントは、「洒落っけ」にあると思う。ダンジョンの壁に、前に探検した人の落書きがあって、これがまた奥が深く面白い。この落書きがゲームのヒントにもなっているのだが、関係のない落書きもあって、これを探すだけでも、結構楽しめた。

うる星やつら」のゲーム

 当時、特にスタジオピエロ系のキャラクターもののゲームを数多く出していた、マイクロキャビンのAVG。マイクロキャビンでは、この後も、「めぞん一刻」や「気まぐれオレンジロード」などのキャラ系ゲームを続々と発売していた。
 このゲームは、少年サンデーに連載されて、アニメ化もされ一世を風靡した、高橋留美子の同名の漫画「うる星やつら」をゲーム化したものである。
 ゲーム内容は、確か、面堂家の誰か(終太郎か、了子か、どっちか忘れた、たぶん了子だ)の誕生日に招待されたお馴染みのメンバーが「迷路」を探索しながらゴールにたどり着くというものである。何かのイベントを経る毎に、時間が経過していき、それにより結果が変化するというのと、途中の行動で結果が変化するということで、数種類のエンディングが用意されていたように思う。
 マルチエンディングや時間の概念は今でこそ珍しくもないが、当時では結構画期的なことであったのだ。

リップスティック・アドベンチャー

 フェアリーテール(ELF)の伝説的名作AVGである。確か「2」もあった。フェアリーテール(ELF)のAVGは、何かこう、独特の雰囲気があって、それが私は非常に気に入っていた。なんていうか、どことなく寂しげな感触というか、ちょっと空虚な感じとでもいおうか。キャラクターや展開、秀逸なBGMなどが、この雰囲気を醸し出しているのだ。
 フェアリーテール(ELF)のAVGは、この他にも相当やった。これはハチハチではないが、「ELLE」なんかは、最後のどんでん返しが強烈でした。

番外:世紀末美少女伝説

 これは、要するに当時大流行の「北斗の拳」のパロディーHゲーである。
 ゲーム内容がくだらないのもさることながら(あまりにくだらなすぎて、ケンシロウのようなキャラが出てくること以外、忘れた)、その作りがとにかく凄い。まず、ストップキーでゲームが止まってしまう。そして、そのとき、画面の左上隅に「>C^」が出る。そして、NECの8801,9801シリーズのパソコンには必ず付いていた、画面のハードコピーを取るキー「COPY」を押すと、押したときに表示されている画面をプリンタに印刷することができる。
 なんか、「流行だから適当に作って一発当てよう」という意図の見え見えなゲームでありました。

 

蘇るPC-8801伝説 永久保存版

蘇るPC-8801伝説 永久保存版